そのほかの活動

NPOカタリバのスタッフとして子どもたちと活動するようになってから、中学生や高校生に文章に関することを伝える機会もいただくようになりました。

・中高生が作るフリーペーパーの伴走(企画、取材、執筆などのサポート)

・ユースセンター利用者に向けた「文章課題解決講座」「小説講座」の講師

・図書館とのコラボ企画「小説を書いてみよう!」プロジェクトの講師

・中高生の小説サークルの伴走

小説を書きたい子たちによく言うのは、「文章に正解はない」「ただし、誰に読んでもらうかで文章の書き方は変わる」の2点です。

文章は刻々と変化していくものです。例えば、明治時代の文豪の書いた文章を今すんなりとは読めないように、時代によって自然と文体は変化し、親しみやすい表現も変わっていきます。

逆にいえば、今は読みにくいと感じられる文章が、未来では親しみやすいものになっている可能性もあります。

なので、文章に正解はなく、こうしなければいけない、というルールもありません。

ただし、誰に向けて書くかを考える必要はあります。

自分や共通の趣向を持つ人など、閉じた関係の人に向けたものなら、思うままに書いてOK。

けれども、もっと広く伝えたいなら、対象とする相手の年齢(成長段階)や経験してきた文化背景などを加味して表現しなければ、伝わりません。

だれに、どんなことを伝えたいのか。どんな世界を表したいのか。

中学生、高校生本人の中にあるものを、どう表現したら伝わるかを一緒に考えることは、私の勉強になりますし、大変刺激になる作業です。

何より、自分の表現したいものを形にできた!と手応えを感じた姿を見られることが、嬉しくてなりません。

というのも、表現することに自信が持てるようになると、他者との関わり方も変わっていくからです。

私は単に、文章がうまくなることを目指すのではなく、その子が自分の中にあるものを育てていくことを大事にしたいなと思っています。