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  1. 『サード・プレイス』フレーベル館 
  2. 『天地ダイアリー』フレーベル館

『サード・プレイス』フレーベル館 

2020年初版

作/ささきあり 絵/酒井以さん 装丁/城所潤さん(ジュン・キドコロ・デザイン)

中高生が利用できる施設、サプリ・ガーデン。

友だちに自分の趣味を言えない瑞希、自分だけはずれていると感じるダイ、変化にとまどうぴよっち、同級生の成績に追いつけない亮。

サプリ・ガーデンで紡がれる4つの連作短編です。

この物語はフィクションですが、私が勤務していた施設をモデルにしています。

『天地ダイアリー』を書いたあと、今の中学生をもっと知りたいと思うようになり、中高生の施設で働きはじめました。

これまで私は、読者の子どもたちに本の中で気持ちを解放してもらいたいと思ってきました。

現実が思うようにいかなくても、本を読むとわくわくしたり、ほっとしたり、自分もこうなりたい!と思ったり……。

つまり、本の中にサード・プレイスをつくろうとしていたんです。

実際に中高生の施設で働くようになって、現実にサード・プレイスがあるんだとわかり、こんな場所があることを広く伝えたいと思うようになりました。

混沌とした気持ちを抱えがちな10代には、気持ちを受けとめてもらい、いろいろなきっかけをもらえる場所が必要です。

AO入試やキャリア教育が普及しているせいか、今の子は早い時期から自分の「強み」を見つけなくちゃと、すごく焦っているように感じます。

そういう気持ちを整理して、どう考え、具体的に行動していったらいいのかを見つける作業を手伝ってくれる人が必要です。

サード・プレイスがもっと多くの地域にできるよう願っています。

  • 全国学校図書館協議会選定図書
  • 令和3年度埼玉県推奨図書
  • 令和3年度福井県優良推奨図書
  • 令和4年度石川県優良図書
  • JBBY『おすすめ! 日本のこどもの本2022』
  • 未来屋書店すいせん図書2023

『天地ダイアリー』フレーベル館

2018年初版

作/ささきあり 挿画/高杉千明さん 装丁/城所潤さん(ジュン・キドコロ・デザイン)

中1の木下広葉は、マスクが手放せない。人と接するのが苦手で、目立つことを避けようとしてきた。

ところが、入った栽培委員会には個性的なメンバーがいて……。

この物語は、息子の小学校で花栽培が好きな校長先生と一緒にPTA活動をした際に感じた、植物を育てることは子育てと似ている、という思いから発想が広がりました。

生物とは? 教育とは?という問いは、私の中にずっとあって、探究し続けているテーマになっています。

  • 全国学校図書館協議会選定図書
  • 第52回夏休みの本(緑陰図書)
  • 令和元年度埼玉県推奨図書
  • 令和元年度茨城県優良図書